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「私はロボットではありません」って何の機能?
- 2021.09.08
- ホームページ改善

最近、WebサイトにIDとパスワードを入力するときや、フォームに登録するときなど、
「私はロボットではありません」という、チェックボックスを見かけませんか?
これは、bot(ボット)などによる、悪質なアクセスからWebサイトを守るための機能で、
「reCAPTCHA(リキャプチャ)」と言います。
わたしは最初¨人間なのだから当たり前だろう¨
¨いったい誰がこんなネーミングにしたんだ¨と思いました。
なぜ、「いちいちチェックが必要なんだ。面倒くさいのに。」とお思いの方は、ぜひこのコラムを
お読みください。
reCAPTCHA(リキャプチャ)の種類
「bot」とは「ロボット」から由来する言葉で、作業を自動化するプログラムのことです。
人間がやると時間がかかる単純な作業を、自動でやってくれます。
正しく使えばとても賢くて便利なものですが、中には悪意のあるプログラムで作られたbotもあります。
【「私はロボットではありません」って何?】
Webページの目的は、当たり前ですがユーザー(人間)へのサービス提供です。
もちろん、ロボットではありません。
しかし、インターネット上には不正なbot(人間のふりをしてWebページを利用する自動プログラム)もたくさん存在しています。
このため、Webページ運用者(サービス提供者)側は、「botが自分のWebページを不正に利用することを避けたい」というニーズを持っています。
このニーズを達成するために利用されている技術が「reCAPTCHA(リキャプチャ)」です。
【いつからできた?】
そもそも「私はロボットではありません」という機能は、いつからできたのでしょうか?
この機能は、2007年にカーネギーメロン大学ピッツバーグ本校にて開発されたものを、2009年9月16日にGoogleが買い取り、運営しています。
【「reCAPTCHA(リキャプチャ)」の種類】
「reCAPTCHA(リキャプチャ)」は4種類あり、ご紹介いたします。
1.reCAPTCHA v1
→歪んだ英数字を表示
(電子書籍化の際にOCRが読み取れなかった文字の解読で認証)
※v1は、botではないと判断するための文字認証が複雑化し、人間でも読み取ることが難しくなったため、2018年3月に提供が終了いたしました。
2.reCAPTCHA v2
→チェックボックスと画像認証
(チェックボックスをクリック後にbotによるアクセスの可能性がある場合、画像に点在する車や信号機、店舗といった屋外の器物を選択して認証)
※v2は、バージョンが古い分、ユーザーに煩わしさを感じさせてしまいます。
3.reCAPTCHA v2 invisible
→画像認証
(送信ボタンクリック後に、botによるアクセスの可能性がある場合、v2と同じ画像が表示される)
※「invisible(目に見えない)」という名前の通り、reCAPTCHA v2から「私はロボットではありません」というチェックボックスがなくなったものです。
4.reCAPTCHA v3
→自動認証
(閲覧者のページ内での行動をスコアとして算出しbotを判別、閲覧者の動きを学習し、利用が増えるとともにスコアの精度は高まっていく)
※画面には「reCAPTCHA」ロゴが表示されるだけで、チェックは一切不要です。
「reCAPTCHA v3」は最強?
2018年10月29日にGoogleからreCAPTCHAの新バージョンreCAPTCHA v3が正式公開されました。
reCAPTCHA v3の最大の特徴は、画像認証が完全になくなったことです。
reCAPTCHAのAIが、ユーザーのページ内での行動をスコアとして算出し、botかそうでないかを判別します。
さらに、reCAPTCHA v3を配置したページでのユーザーの動きを学習し、利用が増えるとともに行動スコアの精度が高まっていくこともv3の特徴です。
このように「reCAPTCHA(リキャプチャ)」は時代とともに変化してきましたが、本当に「reCAPTCHA v3」は最強なのでしょうか?
近年の「悪いボット(bad bot)」の進化は目覚ましく、その攻撃はますます巧みに、強力になってきています。
2021年1月2日(米国時間)に、「reCAPTCHA v3」も突破する方法が発見されました。
この問題を発見した研究者は、将来的な代替技術の可能性を示しているとのことです。
やはりいくら進化しても、人間と不正AIのいたちごっこなんですね。
メリット・デメリット
悪質なアクセスからWebサイトを守る「reCAPTCHA(リキャプチャ)」ですが、メリットとデメリットをご紹介いたします。
■メリット
・メールフォームから送信される迷惑(スパム)メール対策になる
・Googleのアカウントを持っている人は無料でreCAPTCHAを利用することができる
■デメリット
・対応できるのはあくまでbotからのスパム攻撃のみ
・botからの攻撃を100%ブロックできる訳ではない
何か対処しないと、ホームページのお問合せフォームからスパムメールは毎日大量に届きます。
膨大な量のスパムメール攻撃により、最悪の場合サーバーがパンクしてしまう危険があります。
また、安易にスパムメールをクリックしたり添付ファイルを開くと、パソコンがウイルスに感染することもあります。
そんな危険を回避してくれる機能「私はロボットではありません」は、Googleが与えてくれたセキュリティ対策ツールだったんですね。
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